Zousan60

外資系大手IT企業(IBM)で30年開発&営業として勤務して退職。現在は 旅を求めてフリーランサーとして、今までの経験を伝えたくてブログを使っています。記事へのコメント歓迎です。

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【ハワイ :ヒルトン・グランドバケーションクラブ】ヒルトンタイムシェア購入の光と影.説明会行こうかな?

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タイムシェア
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ヒルトンハワイアンビレッジ

ヒルトンバケーションクラブとは?

ヒルトングランドバケーション 

日本国内のヒルトンホテル、成田や羽田の出国手続き後の免税店エリアで、 勧誘の小さな出店があり、海外経験の豊かで物腰の柔らかそうなお兄さんが、ハワイでの高級リゾートのパンフレットを片手に、「少しの時間だけでもハワイのヒルトンビレッジでお聞きになりませんか二時間の説明会を聞くだけで、100ドルのクーポンがもらえて、ヒルトンホテルもしくは、関連のショップで食事や買い物ができます! 」 という勧誘を聞かれたことはありますか? おそらくハワイに行かれたり、過去にヒルトン関連ホテルに滞在された90%以上の方は、お聞きになったことがあると思います。 もしかするとその2-3割の方は、すでに説明会に行かれたことがあるかもしれません。

私は、日本のランドマークタワーのヒルトンバケーション説明会に参加し、説明を聞き、しばらくしてからハワイに旅行に行ったとき、成田空港にて、ヒルトンバケーションの宣伝員に声をかけられ、ハワイのヒルトンビレッジにあるオフィースで説明を受け、現地の豪華なコンドミニアム風の部屋を実際に見せていただきました。

この記事はこの体験をもとに、タイムシェアと呼ばれるこのヒルトンバケーションクラブのような会員制クラブの光と影の部分を解説し、タイムシェア先進国のアメリカでこのようなシステムがどのように受け入れられているかを説明させていただき、今 まさに、現地で契約をなさろうとされている方、もしくは、説明会に参加を予定されている方に 参考意見をお届けしたいと思います。

タイムシェアシステムとは(ヒルトン・バケーションクラブのケース)

米国で発展したタイムシェアのシステムとは以下のようなニーズに沿って法律が制定されビジネスが成り立っています。

  • 不動産を個別物件として所有するのではなく、一年を52周に分けて、週単位で所有する。
  • 物件は通常の不動産と同じく、不動産登記されるので、会員権と違って、消えることはない
  • そのため、毎年所在地の不動産に対しての税金が発生する。
  • 不動産のため、売却も可能であるが、相続して、永代に引き継ぐことも可能
  • ホームロケーションに不動産登記するが、それをポイントとして受け取り、他のロケーションの施設やホテルのポイントとしても利用可能
  • 権利購入価格は 車一台分くらい。
  • あくまでも投資物件ではない(なぜか 販売担当者はここを強調します)
  • 月額のメンテナンス費用の支払いが必要
  • 権利の売却は可能、ただし、リセールに出す場合に、ヒルトンがその売買価格が低すぎないかどうかを審査し、ヒルトンが妥当だと判断(一か月以内)した場合のみ、売却可能。

現在米国には 4社のTIMESHARE販売企業があります。

  • ヒルトングラウンドバケーションクラブ
  • マリオット バケーション
  • ディズニー バケーション
  • ウィンダム バケーション

この中でも 日本で最も知られていて、活発に営業活動をしているのが、今回紹介する ヒルトンバケーションクラブだと思われます。理由としては、ハワイのワイキキに近い ヒルトンビレッジに多くの、バケーションクラブ物件を所有して、ヒルトンビレッジという名のもとに、広範囲な営業活動を展開しているからであると考えられます。

HGVC(ヒルトン・グランド・バケーションクラブ)の光

  • 無料宿泊券や100ドルを超えるクーポンがもらえるセミナーを日本国内各地や現地(ハワイ等で数多く開催
  • ヒルトンの名前の付いた不動産をタイムシェアで所有し、登記もできるという優越感
  • ハワイの一等地、オアフ島のワイキキから歩いてもいけるヒルトンハワイアンビレッジを分譲
  • 不動産なので、永年使用と相続も含めた所有が可能
  • ホテルよりも広くて、キッチンもついた、1LDKや2LDKが年間 7日間無料で使える
  • あるレベルの物件以上を購入すると、ヒルトンオーナーズ会員の上級資格を永久にもらえる
  • ホームロケーション7日間宿泊の権利のポイント売却も可能
  • 年間取得したポイントをヒルトンホテルのポイントに変換して、全世界5000か所以上のホテルに宿泊も可能
  • RCIと呼ばれるポイントに変換して、ヒルトン以外のホテルにも宿泊可能

というのが 説明会に参加すると、メリットとして説明されるこのシステムの光の部分です。

実際のTIMESHAREされるハワイの部屋などをみると、この部屋のしかもHILTONという名前がついた施設のオーナーになって、毎年ハワイを訪れたいと思われる方は多いと思います。

ハワイアンビレッジの説明会に行ったときに、このTIMESHAREを買った方(ほぼ日本人)の写真と感想メモを見せられて読んでみましたが、”勢いで買ってしまいました!” ”これで、これから毎年ハワイに来るぞー”等といった意見と、 このセミナーは必ず夫婦で参加が原則なのですが、奥様がリードされて購入されているケースが多いように感じました。

HGVC(ヒルトングランドバケーションクラブ)の影

ご家族の環境の変化と買った不動産(TIMESHARE)の不整合が起こる

最初に購入した時にご夫婦が30代で、ちいさなお子様や ご両親と一緒に毎年ハワイで一週間過ごされてきたご家族も、50代以上になり、お子様が一緒にご旅行をしない年齢になり、ご両親もそれほど海外に興味を示さなくなった時、ホームロケーションの施設を毎年使わなくなることがあります。当然、国内のヒルトンや、RCIを使った他のホテルに宿泊もできるのですが、ポイントを変換すると、とても効率が悪くなります。それと、年間メンテナンス費用(12万から20万程度)もだんだん負担になってきます。これは永久に続きます。そしてこのメンテナンス費用はTIMESHARE不動産を売らない限りなくなりません。これは不動産なので、現地の宅建のライセンスを持った人でないと登記の変更ができないのと同時に手数料も総額30万円程度かかります。

もし、月額維持費用支払いが滞ると、債券として、ヒルトンは債権取り立て業者にこの債券を引き渡します。そうすると取り立て電話の嵐が待っているそうです。しかも国外の事なので、次回米国に入る時にブラックリストに名前がのっているかもしれません。

リセールバリューについて

もう手放したい! と思って、リセール業者に相談すると、それでは、購入価格が250万なら、その2-3割程度から市場で売却しましょうっといわれ、まずその安さに最初の驚きを体験します。

英語の”TIMESHARE”で検索をすると、数多くの TIMESHARE難民と呼ばれる人たちの体験談や悩みがでてきます。(当然米国の例ですが)

eBayというオークションサイトでTIMESHAREで売却事例を見ると、フロリダなどの物件が$1で販売されている例が見られます。しかも、中には 不要なタイムシェア物件を慈善団体の施設に寄付したいという人もいるそうですが、だれも引き受け手が無いケースがほとんどで、一部の人は、購入元のデベロッパーに無料で引き取ってもらう交渉をして、成功したと喜んでいる方もいました。(おそらく稀なケースです)

つまり、最初の200万円~500万円の購買資金を払ったと同時に その価値(リセールバリュー)は限りなくゼロになるということです。こんな不動産投資は存在しません! だから、最初の説明会で説明員は”これは投資ではありません”と 明言するのです。

そうは言われても、”なんせ HILTONから買ったんだから、何とかしてくれるのでは?” と思われるかもしれませんが、HILTONはリセールの相談を受けても、それを リセール業者に回すだけで、買取を自社ですることは、まずありません。それどころか、権利として、リセール業者または第三者に販売される価格が、低すぎないかという審査をする権限を持っていて、その審査に最大1か月かけることを法的に認められています。

年次メンテナンス費用と税金

TIMESHAREには ”月額維持費用+税金”が所有者に永久にチャージされ続けます。当然かもしれませんが、ヒルトンバケーションクラブは、このお金で、施設を維持管理して提供しています。ただ、この費用は自分が利用してもしなくても課金されます。よって、家族の事情で、収入が減り、旅行どころでは無くなり、ポイントも使いきれないといった環境では、大きな負担になってきます。そこで、多くの人が、TIMESHAREを売却したいと考えるようになるわけです。

リセール業者

ハワイの物件を買った日本人にはそれほどかかってこないようですが、アメリカのフロリダなどの物件をTIMESHAREでかった方には、電話がいっぱい掛かってきて、”TIMESHAREを売る手伝いをさせてください”という 勧誘があるそうです。ただ、 CBSやABCのニュースでもやっていましたが、これらの業者はほとんど詐欺師のグループで、手付金だけを払わせてドロンと消えてしまうケースが多く、それだけ、このTIMESHAREの悪夢に悩んでいる人が多く、数年前から社会問題になっているようです。

クーリングオフについて

このTIMESHAREの契約をして、あとで後悔して契約をキャンセルしたいと思われる方が多いようで、ハワイの州政府では クーリングオフが認められています。

ただ、結構厳しい条件なので、どうかと思いますが。。。

  • クーリングオフは契約後7日までに書面でデベロッパー(ヒルトンバケーションクラブ)に通知
  • 契約当時もらった書類他関係物はすべて返却
  • 7日以内に書面で通知したことを証明できる文書を用意する(日本の内容証明に準ずるもの)

実際ハワイに旅行中に説明会に行って、日本に帰ってから、やっぱり解約したいと思っても、時差の関係や内容証明の送付など、ハワイにサポートしてくれる方がおられないとほとんど不可能だと思います。

ヒルトンタイムタイムシェア(HGVC)に関してのおすすめと注意点

説明会への参加について

ホテルや空港で説明会への参加で$100の商品クーポンがもらえるとの勧誘を受けた場合、参加してクーポンはもらってもOKです。ただし、決して契約はしないでください。 

どうしてもTIMESHAREを買いたいと思ったら

それでもハワイのヒルトンが好きでしょうがなく、どうしても買いたいと思ったら、リセール物件の検討をしてください。中古物件ですが、TIMESHAREは POINTなので、古さは関係ありません。リセール購入者は 登録に30万ほどかかるようですが、物件の20%から30%で購入できるケースが多いようです。リセールでの購入物件は ヒルトンオーナーズクラブのポイントをもらえないとか、多少は差別されるようですが、保護同じポイントが取得できるので、信頼できる TIMESHARE リセール業者を探してください。

最後に 結論と気をつける事

私の意見としては、基本的にTIMESHAREは絶対買ってはいけません。理由としては、不動産にも関わらず、リセールの価値が 瞬時に”ZERO”近くになってしまい、月額維持費用のみが永久にかかるからです。これが、TIMESHAREが不動産である功罪でもあると思っています。

最初は家族にぴったりの大きなハワイのコンドミニアムを年間一週間無料で自動的に使えると思って買ったら、繁忙期は なかなかなかなか予約が取れず、しかも自分の年齢が重なるとともに使う機会も減り、いざ自分の子供に相続しようとしたら、子供から、そんな年間維持費は払えないといわれ、途方に暮れてしまう未来を想像してください。それが、現実として、米国ではすでに今起こっています。

あるフロリダの近くに住む家族は、自分の親が死亡した時に 親がTimeshareを所有していた事を初めて知り、溜まった維持費用の支払いか、財産全ての相続に拒否かの選択を迫られているケースもニュースで報道されていました。

一方、デベロッパーであるヒルトンバケーションクラブは膨大な利益を手にしているので、販促費にとてつもない費用をつぎ込み、勧誘をできるのです。しかも フロリダなどのケースでは、ハリケーンの被害を受けた、いくつかの物件の年間維持費用は 修理費用を含めたメンテナンス費用としてほぼ三倍にはねあがったそうです。

つまり、施設の管理者であるヒルトンバケーションクラブがすべてのコストをコントロールできるため、多くの費用が掛かれば、年間維持費をあげるだけで、だれの承認も必要ないシステムなのです。

聞くところによると説明会に行った人の15%程度が契約して帰るそうです。くれぐれもご用心くださることを願っています。

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