私のプロフィール
こんにちは、 Zousan60です。
国内IT企業(富士通系列)で3年、外資系大手IT企業(IBM)で30年勤務し現在、個人事業主として活動しています。
具体的には、国内IT企業で銀行ATMのハード設計者、IBMにおいては 大型システムのハード設計10年、ネットワークインフラ関連の企画10年、サービスの営業10年と、ほぼ主要な部門は経験したと思っています。
この記事を読んで理解できること
- いまさらながら、大企業に入るメリット(給与、安定性、厚生、社宅等)
- 定説となっている大企業におけるマイナス点
- 中小企業にはいると こんなデメリットがという定説の真偽
に関して企業内部から見た実体験をもとに解説させていただきますので、内定をすでにもらっている方も転職活動中の方にも 参考にできると思います。
新卒のみに許される特権ワード(これから勉強してスキル付けます。。)
海外ではありえないと思いますが、日本の大企業は大学時代にほぼ会社で必要な教育を十分受けていないという前提で、採用して、新入社員教育をしてくれます。この特権は新入社員の時しか使えないのですから、有効に使いましょう。
大企業は初任給が高い(生涯年収も、退職金も、リストラ資金も)
初任給は公開される数字なので、だれでも大企業が中小に比べて出発時から高いということは知られていますが、その差が年月とともに解消されることはありません。むかしから、日本の会社はパフォーマンスが秀でていても、給料にあまり差をつけるのに積極てきではなく、昇進のスピードで差をつけてきました。
つまり、早く昇進した人も遅く昇進した人もあまり給料は変わりません。ということは、将来的にも その差は埋まることはありません。
福利厚生が充実
IBMは社宅を提供しないポリシーなので、ありませんでしたが、大企業の商社、銀行、等は、非常に低家賃の割に、時には豪華なマンションや一戸建てが社員福利として提供されます。中小企業も似たような社宅はあるでしょうが、規模や豪華さが全くことなります。
あまり家賃が安すぎるとその差額が課税対象になるとのことで、最近は家賃が高くなる傾向にあるようですが、それでも市内の賃貸に比べると激安の家賃でマンション暮らしが可能な事が多いようです。
会社が安定している
当然の話ですが、10年で90%以上のベンチャー企業が消えるをいう現実から比べれば、大企業はつぶれる可能性が小さいため、安定しています。
たとえ会社の業績が悪くなってきても、リストラ費用を積んでいるため、退職金の積み増しが期待できます。
この安定であることが、最大のメリットなのかもしれません。公務員の安定度にはかないませんが。。
社内で多くの職種が存在するので、異動によって経験をより多くできる
新入社員で大企業に入社し、配属が決まると、同時に上司も同僚も当然ながらきまります。そこで始まるのが、複雑な人間関係です。当然ながら、上下関係は当事者同士でうまくいかないからと言って、解消できるものでは、ありません。
その場合通常は会社を辞めるしか、馬の合わない上司との関係を解消する方法はありません。IBMでは新入社員と異動後1年未満の社員を除いて、会社のWEBにある”社内人材募集”に応募することが可能です。この募集に対しての応募は社内秘扱いにされ、面接を受けて合格になると、既存の部門長は強制的に三か月以内にその社員を新部門に異動されるように強制されます。つまり、個人の希望で会社が人事異動をしてくれる制度まであるということです。
良いことばかりでは無い、大企業のデメリット?
俗に言われている大企業にいることのデメリットとは以下のようなことが通説です。
- 個人の意見が反映されない (社員数も多いため個人の意見が反映されにくい。
- 社内競争が激しい (社員数の多いため)
- 出世が遅い …
- 転勤や異動が多い
しかし、私の会社人生において経験したことから評価すると、これは全くの的外れです。
個人の意見:ルール、ビジネスコンプライアンスに抵触しない限り、個人の意見が反映されるかどうかは、会社の規模に関係ありません。大企業はより正確にルールに従って行動するだけです。
社内の競争も企業規模と関係ありません。
出世のスピードに関して、中小企業のほうが、人数が少ないため昇進の席もなかなか空席が無い可能性が高く、それ以外の場合は、会社としての成長度合いが影響すると思います。
だけど, 中小企業にはいるとこんなデメリットがという定説の真偽
- メリット :若くして責任者を任される可能性が高い
- デメリット:責任の範囲が広い
- メリット :仕事の全体像をつかみやすい
- デメリット:専門知識や経験を積むのが難しい
- メリット :配属希望が通りやすい
上記はよく言われる中小企業のメリット・デメリットですが、私の経験則から言って、全くの都市伝説であると言わざるを得ません。
責任範囲については、私のいた富士通の関連企業は中企業でしたが、若くして責任を大きく任され無いとか、専門知識を積むのが困難などというのは 全く当てはまらないと思いました。ただし、技術的な観点から、一度身につけた専門性を生かすために、そう簡単には所属の変更ができないというの点ではYESでした。
人事に関しては、当然社内人材募集などといった制度は無く、上下関係で行き詰れば、おそらく、会社を辞める以外に方法はありません。自分を買ってくれている役員か社長でもいれば、話は違うと思いますが。つまり大企業以上に人間関係は重要です。
まとめと結論
結論として、やはりサラリーマンとしての人生を送りたいのなら、大企業が一択になると思います。中小企業では、すべての待遇、規模が小さく、その上の自由度も決して高くなるという保証はありません。特に小企業となると、社長がワンマンな一代で作った会社で、将来は世襲のようなところが多いため、やはり、デメリットしか見えてきません。
と言っても、希望したらみんな大企業に入れるどころか、もともと大企業は入社が難しいから、中小企業じゃだめなの?って聞きたいんだけど??!というご意見が聞こえてきそうですよね。
そこで、提案したいのが、自分のキャリア・ロンダリング就職です。
キャリアロンダリング就職
ロンダリングっていうと 何やらマネーロンダリングのように聞こえて、やばそうな匂いがしたかもしれませんが、いたって全うなご提案です。
まず、新入社員としての就活で もし、大企業に入れなかったとして、その理由を考えてみてください。
理由)
- 大学の成績が良くなかった(もしくは、??ランクの大学出身だったから)
- 面接の時に、堂々と、答えられなかったので、頼りなく見えてしまった。
- 自分の長所を最大限に伝えられなかった(もしくは、長所が存在しないと思っていた。)
というようなことがあったのでは、ないでしょうか?
キャリアロンダリングで大企業に再挑戦
これは、私自身が実施したことなのですが、大学の成績が良くない学生がいくら、私はやる気と粘りで会社に貢献します!と言っても、まったく迫力がなく、信じてもらえません。要するに、新入社員の入社面接は、学歴フィルターがあろうとなかろうと、面接での人物評価は当たるも八卦、当たらずも八卦なのです。
そのために、数年後に転職の面接を受けることを前提に、自分のキャリアを作っていくことを”キャリアロンダリング”と呼んでいます。
私の場合は、最初の富士通の関連の関連会社でハードウェア設計の技術を身に着けてIBMの面接に臨みました。当時の会社での技術レベルは熟練には及ばないのですが、IBMの面接担当役員にはとても新鮮で、即戦力にみえたようです。当然、その時点では、大学の成績の質問なんて、だれもしません。
そこで、私からのご提案です。もし、サラリーマンとして、安定した(もしくは、安定の可能性の高い)人生を送りたいなら、大企業を目指してください。ただし、期間限定です。(30歳まで)その年齢を超えると、よほど、他にない技術や経験が無い限り、企業は採用してくれません。その場合、転職に必要なのは、わかりやすい経歴です。例えば、ATMのハード設計ができるとか、オラクルのプログラミングができるとか、具体的に説明しやすいキャリアを付けて、再挑戦に臨めるようにしましょう。
最後に
ベンチャーで一旗揚げて、人生の勝ち組を目指すのも、素晴らしいと思います。ただ、安定を求め、なおかつ社会的地位を手に入れるには、やはり大企業の社員になることが最善だと思います。もし、新卒で入社できなくても、あきらめないで、チャレンジしてください。私の知人で、IBMの一年に一度しか受けられない入社試験を5年連続で受けて、やっと入社したという強者もいました。こんな話は就活サイトでは決して聞けないと思うので、参考にしていただき、素晴らしい人生を見つけてください。
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